ぼくたちは難しい子育てなの?

発達障害兄弟の育児記録。名称等は全て架空のものです。

黒板事件

保育園でお誕生会。

緊張していた。

好きなテレビ番組は「ピタゴラスイッチ」と答えていた。

 

お友達の首の後ろを2回つまむ

年長組の黒板にクレパスで×を大きく3つ書いた。

 ⇒担任の先生と年長組の先生に叱られる

 

今日は先生に叱られて嫌な日だった。

 

なんでしかられたの?

 

わからない

 

お迎えに行くとき

私はいつも幻想を抱く

今日はきっと楽しく帰れるはず

そう信じて園に向かう

 

私には理想のお迎えがある

お迎えに行くと

ママの顔を見つけてわぁっと喜ぶ息子

先生とさようならとあいさつをして

お友達と

明日遊ぶ約束なんかしてバイバイして

「きょうはね、こんなことがあってね」と

ママに話したいことがたくさんあって

ママの手を引っ張るように

いそいそと園をあとにする。

「きょうのおやつはなぁに」

「きょうはね〇〇ちゃんの大好きなバナナマフィンを作ったよ」

「わーい」って会話をしながら

そんな帰り道を夢見ている。

 

きっと今日はそうなるはず

といつも期待を胸に抱いてお迎えに行く。

 

 

息子に会えるのを楽しみにして

家を出たはずなのに、

お迎えに行くと

お友達が「えーたくん、おむかえだよ」と大きな声で呼ぶ。

たいてい息子は知らん顔。

先生は難しい顔をして

「お母さん、今日はA太くんが…」と

毎度、よろしくない報告がある。

先生と私が話をしている間、

息子達はずっと遊びまわっている。

降園時は園庭では遊んではいけない。

先生に注意されながら、キャッキャと走り回っている。

「かえるよ」と何度言っても聞かない。

私よりあとに迎えにきたお母さんたちが

どんどん先に帰っていく。

私は途方に暮れる。

見かねた先生たちが手伝ってくれて

やっと息子たちを自転車の前と後ろに乗せ

なんとか園から去ることができる。

 

こんなはずじゃない。

 

絶望的な気持ちになる。

期待する私がバカなのかな。

 

ぎりぎりに重たい3人乗り自転車を

ガタガタと暴れて揺らすので、

「お願い、やめて!」と叫びながら、

家に帰る。

 

自転車での帰り道は

息子たちに顔を見られない絶好の泣き場所だった。